執行役員 VP of Engineering 兼技術部長の @hsbt です。モンスターハンターストーリーズ2もひと段落したので 8/12 のアサシンクリードヴァルハラと 8/20 の Ghost of Tsushima のアップグレードを楽しみにしながら、今のうちに8月下旬にやるつもりだった仕事を前倒して終わらせるべく頑張っています。
さて、GMOペパボ(以下、ペパボ)では、この夏、エンジニア #採用目的フェス を開催します!!でご紹介した通り、採用目的フェスが開催されています。採用担当の @achamixx から「採用目的フェス一発目のテックブログ書いてください!」と依頼が来たので、何を書いたものか…と悩んだ結果ペパボにエンジニアとして入社するにはどのようなステップを踏むことになるのかを解説することにしました。
2018年からのアップデート
面接回数の変更
現在のエンジニアの選考フローはエンジニアの採用プロセスをアップデートしましたでご紹介した内容からアップデートされています。具体的には、ペパボの組織変更に伴い事業部門(EC、ホスティング、SUZURI、minne)の4部門を管掌する取締役に変更があったため、変更前に近い形で3次面接として役員面接を別途行う形に戻りました。横断部門である技術部などについては、変更後のフローの通り二次面接を最終面接として実施します。
スカウトと面談の導入
2018 年当時と比較して大きくアップデートがあったのは、媒体を用いたスカウトによる候補者へのアプローチを開始したことです。従来より、エンジニア向けイベントの開催や登壇、ミートアップなどを開催して認知度の向上を行ってきましたが、COVID-19 の感染拡大の影響により in-person イベントが中止となり、こちらが意図したように認知度をコントロールできなくなってきました。オンラインイベントも開催してきましたが、参加していただいた方といわゆる「廊下トーク」のような場もなかなか作ることができず、ペパボで働くおもしろさをうまく伝えられない状態になってきました。
そこで、LAPRAS のようなスカウト媒体を利用し、ペパボで働くことをお薦めできそうな候補者に「ペパボどうですか?」と軽い形でコンタクトを取り、そこからペパボの会社紹介の場を設けるということを実施しています。
ペパカレの通年化
また、もう一つの変更として研修付きエンジニアポジションのペパカレを通年化しました。これは新卒向けの研修教材の蓄積やフィヨルドブートキャンプさんとの協業を経て、研修をいつでも実施できる体制が整ったことから実施できるようになりました。
2021 年の選考フロー
では、2021 年にペパボのエンジニアとして働くための選考フローがどうなっているかについて解説します。
スカウト、テックブログ、イベント、面談
ペパボでは私たちが候補者を採用するだけではなく、応募していただく方にとってもペパボを選んでもらい、ファンになってもらうということが重要と考えています。そのため、事前に私たちが大切にしている3つのことや、エンジニアの文化やサービスの内容などについても深く知った上で応募していただいて、選考フローを進んでもらいたいと考えています。
これらの理解を深めるために、スカウトを送る際にはテックブログやイベントレポートなどの URL を併記して読んでいただいたり、面談の実施の際にも採用ピッチなどを用いながらペパボという会社についての理解を深めてもらうようにしています。もし、この時点でペパボのエンジニアとしての応募まで至らなくても機会が来たら思い出してもらえるような会社となる、ということもゴールの一つにしています。
ポジションへの応募、リファラル、エージェントからの推薦
面談などを経て、ペパボに興味を持っていただいてエンジニアとしてペパボに入社したいという方が次に取るアクションは応募になります。ペパボには採用の紹介制度であるリファラル応募の制度もあるので、応募に際してはペパボのパートナー(社員)にあらかじめ声をかけて紹介してもらうなどの手段を取ると入社時に紹介者、応募者の双方に賞与が支給されます。
また、採用媒体のエージェントによる推薦を用いた応募もありますが、エージェントを用いた場合はリファラルに該当する賞与はなく、通常の応募と同様になります。
書類選考
次に選考に応募していただいた方からいただいた方から提出いただいた自己紹介資料、経歴書、アウトプットを元にシニア以上のエンジニアが選考を行います。従来はアウトプットとして、GitHub などで公開しているソースコードや、学会等に投稿した論文などを特に重視して選考を行なっていましたが、新たに「今後興味がある、または今勉強している技術」という設問を用意し、違う業種の方や未経験の方でもペパボに入社してからのアウトプットの見込みも選考の際には考慮するようにしました。
一次面接
書類選考を通過した方は、書類選考を行なった、または配属が想定される部門のシニア以上のエンジニアによる面接を実施します。面接は2021年現在はオンラインによる面接を行なっています。応募者の都合に合わせて夕方以降に実施する場合が多いですが、昼でも対応できます。
面接ではペパボの評価制度で用いている「作り上げる力」「先を見通す力」「影響を広げる力」の3軸と「私たちが大切にしている3つのこと」である「なかよくすること」「ファンを増やすこと」「アウトプットすること」の3つの合計6つについて、どれくらいのレベルで実行できるかということを評価します。もし、このエントリを読んでいただいている方でペパボへの応募に興味があるという方はこの6つについて、ご自身の考えを述べることができるようになっていただけると、面接の際も双方が盛り上がる形で実施できるのではないかと思います。
二次面接
二次面接では、エンジニアではなく、配属が想定される部門のマネージャや部門長である部長が参加して、事業やチームメンバーの一員としてご自身とともに今在籍しているメンバーが成果をより高められるかという視点で評価を行います。評価軸については一次面接で紹介した6つと同様ですが、「なかよくすること」「ファンを増やすこと」「アウトプットすること」の3つに加えて、事業や技術に対する熱意、コンセプチュアルな理解力と論理的な思考力、それらにより実現される行動力を重視しています。
先述したとおり、横断部門である技術部などの場合はこの面接に管掌している取締役が参加し、二次面接を最終面接として実施します。
役員面接
二次面接を通過した方のうち、事業部門に配属が想定される方は最終面接として取締役による面接を実施します。評価軸などは二次面接に準じます。
面接後から内定まで
役員面接ののち通過した方は社長による最終承認を経て、ペパボから内定通知を候補者へ送ります。
これまで解説してきたように、一般的な面接フローに準じるような内容かと思いますが、部門によっては3回の面接があるなど、応募する方にとっては多分に時間を要する内容になっているかもしれません。しかし、採用した方が入社してよかったと感じることができるように、候補者と採用する側であるペパボとでそれぞれの期待値と現状を開示し合うことが採用フローにおいて最も大事なことと考えているため、現在はこのようなフローを用いています。
まとめ
以上、採用フェスの開始に合わせて、 2021/08 現在のペパボのエンジニアの選考フローについてご紹介しました。改めて選考フローについて書き出してみると、この内容を対策すると通過するのではないか?という内容になってしまいました。ペパボに入りたいと感じた方は是非ご参考にしてください。
余談ではありますが、ペパボにぜひ応募して欲しいという方から話を聞くと「ペパボさんはレベルが高くて…」という声を聞くことがあります。ペパボはふつうの開発と TDD ワークショップで紹介したように、ソフトウェア開発で当たり前にやりますということを当たり前にやっていく、そんな組織を目指しています。したがって、今の時点で求められている技術レベルに足りていなくても、ペパボという会社の中ならソフトウェアをどんどん作ることができる、作っていきたいという気持ちがある方とペパボのサービスを一緒に作り上げていきたいと考えています。皆さんの応募をお待ちしています。