採用目的

採用目的 2021 技術部編

採用目的

執行役員 VP of Engineering 兼技術部長の @hsbt です。前回のエントリから、モンスターハンターストーリーズ2の発売の前に執筆の出番がやってきてしまいましたが、今はアサシンクリードヴァルハラでスルーしていた宝箱やクエストなどを消化しています。戦国無双5も面白そうなので気になっています。

HR 統括部門の @achamixx から「ペパボには採用目的という強いコンテンツがあるので 2021 は採用目的をもう一度やりましょう」という提案を受けて、予告編として私の管掌範囲である技術部の「現状」、「これから」、「仲間になってほしい方に求めること」の三つについて紹介しようと思います。

技術部の現状

最初に技術部という組織の位置付けについてご紹介します。GMO ペパボ(以下、ペパボ)には、事業部門として ホスティング、EC、minne、SUZURIの4つがあり、管理部門として、経営管理部、経営戦略部、HR統括部、デザイン部、そして技術部の5つが設置されています。デザイン部と技術部は管理部門として分類はされていますが、以下の図のように担当領域としては事業部門を横断する形で、間接的に事業部に関わりがある部門です。

技術部の中には、技術基盤チーム、データ基盤チーム、コーポレートエンジニアリンググループ(CEG)、プラットフォームグループ(PFG)という2つのチームと2つのグループが存在しています。チームとグループの違いは組織の規模、くらいの理解で十分です。以下にそれぞれのチームやグループの役割、ミッションを記載します。

技術基盤チーム

役割・ミッション

ペパボのエンジニアリング領域のリードを担うチーム。次世代の技術調査や検証、事業部が解決できないインシデントの対応、事業部を横断して効果を発揮するようなソフトウェアの開発等、プロダクトの作成に関わる全てについて成果を出す。

メンバーのアウトプット

募集ポジション

データ基盤チーム

役割・ミッション

ペパボのサービスが扱うデータに関係する事項のリードを担うチーム。データ基盤(bigfoot)の開発や事業部が扱うデータの ETL の実行、bigfoot に蓄積したデータを事業部のアナリストが利用しやすい形に加工するなど、データをビジネス成長の原動力につなげる。

メンバーのアウトプット

募集ポジション

コーポレートエンジニアリンググループ

役割・ミッション

ペパボの社内で使用する情報システムや情報機器の開発・管理を担当するグループ。開発者に限らず全てのパートナー(従業員)が生産性高く仕事ができるように、SaaS や各種ツールの選定を行い、導入する。コードによる自動化や内製システムの開発など、課題をエンジニアリングによって解決する。

メンバーのアウトプット

募集ポジション

プラットフォームグループ

役割・ミッション

ペパボのサービスの可用性を確保し、成長に合わせて適切な環境を提供するグループ。サーバーの調達やキッティングに止まらず、SRE によるサービスレベルの向上やクラウド環境の検証や選定を行い、必要に応じて事業部門のアプリケーションの改善、開発を通して事業の成長を支える。

メンバーのアウトプット

募集ポジション

チームとグループの運営方針

私は前述した4つの組織の長ではありますが、CEGとPFGにはそれぞれマネージャとサブマネージャを設置し、マネージャの裁量の元運営を任せています。全体的な方針から細かい方針、例えば「2回あったことはとにかくコードを書いて自動化を行うように」というようなことを指示はしますが、それをグループの所属メンバーに伝えるかどうかというのはマネージャに任せています。一方で技術基盤チームとデータ基盤チームの二つは、私が直接方針と具体的なロードマップを作成し、業務を遂行しています。

技術部のこれから

私は、ペパボ全体の技術方針を定める技術部長であると同時に技術部の部長でもあります。技術部は前部長であり、現CTOの @kentaroの定めた方針である「全社統合的なアプローチで、技術による効率化と事業成果の最大化を図る」を踏襲して方針などを定めています。

ペパボでは事業部それぞれが事業とそれにまつわる開発に集中できる環境ということが強みであると共に技術要素などがサイロ化しやすいということが弱みでもあります。技術部はそれらの部門を横串で関わることで会社全部で最大化を図っていくことが必要です。

現在、ペパボでは以下に示したような判断ロジックを @kentaro が提唱しています。この図の細かいところの解説は省略しますが、人々が判断を行う際の類型を4つかつ象限に分解した上でそれぞれに必要なことを述べています。

私は技術方針としてペパボのエンジニア全てにこの類型について判断を移動できるようになりましょうという方針を出しています。これは、今まで手でテストをしていて、テストが通ったらリリースできる、という判断があったとしたら、自動テストをCIで回してグリーンになったらリリースをする、リリースすら自動でやる、という変化を起こすようにしましょうという方針です。

技術部は、例のような類型をまたぐことを事業部がやりたいというときの場や環境を提供していきます。自動テストを動かすようなクラウド環境を用意する。今まで蓄積したデータを用いて人が判断していたことを機械学習などを用いて判断できるようにする、などです。

また、改めて技術方針としては作成していませんが、ペパボにはサービスを動かすために nyah と呼ばれる OpenStack で構築したプライベートクラウドがあります。近年はサービスの可用性や拡張性を使うためにパブリッククラウドの利用を開始し、それぞれを専用線で接続しています。この二つのネットワークに加えて、社内ネットワークの三つとそれぞれの上で動くコンピューティングリソースについて技術部は効果的かつ効率的に事業の開発ができるような場を提供していきます。

昨年からのリモートワークの流れを受けて、技術基盤チームが開発したソフトウェアを nyah や社内ネットワークに展開してより安全かつ便利に使っていくような施策ができることも、技術部という組織にネットワークを扱うチーム全てが揃っている強みでもあります。将来的には、3つのネットワークとインターネットという場がありつつも、パートナーはそれらを意識せずにネットワークやコンピュータリソースを使え、その上で安全なサービスを構築し、ユーザーに提供するということを進めていきます。

技術部の仲間になってほしい方に求めること

長々と、技術部について紹介してきましたが、現在どのチーム・グループでも絶賛エンジニア採用中です。特にPFGについては、近年ペパボのサービスが急成長してきたこともあり、特にやりたいことに対してエンジニアのリソースが十分ではない状況です。ペパボとしてパートナーやエンジニアに求めていることはもちろんですが以下のような方には特に向いていると思います。

  • OSS の開発や OSS の組み合わせによって課題を解決することが楽しい方
  • 今までインフラや社内システム担当としてキャリアを積んできたが、それらに加えてプログラミングによって課題を解決したいという方
  • 大規模なサービスのデータエンジニアリングやそれらの応用としての MLOps の構築に関わりたい方
  • コンピュータをいじること自体が好きで、その延長としてサーバーやデータセンターのネットワークや CPU、メモリなどのハンドリングに関わりたい方

求めてばかりではなく、ペパボの技術部が提供できることとしては以下のようなものがあります。

  • @hsbt、@pyama86@udzura@k1low など著名OSSのメンテナや作者がいます。OSS開発についてのアドバイスや一緒に開発ができます。
  • OpenStack, Docker, k8s などのツールを使うだけではなく、それらを用いたプラットフォームの開発に関わることができます。無限ではありませんが、調査にあたっては現実的なレベルでリソースは使い放題です。開発にあたって環境を重視する希望があれば Linux マシンも使えます。
  • データ基盤、機械学習基盤、ゼロトラストな社内システム等の立ち上げに参画できます。
  • 十分に合理的であれば、利用する PaaS や SaaS に制限はありません。GitHub Enterprise や 1password など、エンジニアの生産性を高めるためのツールや仕組みを積極的に導入しています。

他にも…とたくさんありますが、気になる方はペパボのエンジニアからのスカウトへの面談や、質問等に回答の場を設ける採用目的 2021 中のオフィスアワーなどのイベントをペパボの connpass アカウント で公開していくので、事前のメンバー登録をお願いします。

まとめ

以上、技術部について、現状、これから、求める人材についてご紹介しました。割と固く書いてしまった気がしますが、新しい人が入社し、組織に変化が起こるというのは部長としての立場からも嬉しくワクワクすることが多いです。その方がこれまでに積んできた経験の良いところと、ペパボの良いところ、それぞれを重ね合わせてよりおもしろい物を作れる組織を作っていきたいと考えているので、興味を持った方は是非ペパボへの応募をご検討ください。お待ちしています。

今後、採用目的2021開催までに ペパボの各部門ごとにエントリが公開される予定です。お楽しみに。