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GMO ペパボ on RubyKaigi 2018 のご紹介

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執行役員 CPO (Chief Productivity Officer) 兼技術部長の @hsbt です。

2018 年 5 月 31 日 - 6 月 2 日にかけて仙台国際センターにて開催される RubyKaigi 2018 に GMO ペパボはビデオスポンサーとして協賛し、スピーカーとして多数のエンジニアが参加するので事前に GMO ペパボの気になる情報をご紹介します。

ビデオスポンサー

今回、GMO ペパボではビデオスポンサーとして、RubyKaigi 2018 の全セッションの録画と公開までを行います。セッションは 3 トラックで進むので、ペパボでは急遽 4 名からなるビデオ録画チームを結成して対応することにしました。

4Kカメラ

カメラバッグ

メインホールのセッションの録画はペパボでは初となる 4K カメラを用意することにしました。このビデオ録画の技術的な詳細についてはイベント終了後にリーダーの @umazura が解説する予定です。

スピーカー

GMO ペパボからは @hsbt, @matsumotory, @udzura, @kurotaky の合計 4 名のエンジニアが登壇する予定です。以降に各発表の見所をスピーカーより紹介してもらいます。

bancor: Token economy made with Ruby

1 日目の 5 月 31 日 13:00-13:40 ホール Hagi にて登壇します。@kurotaky です。普段は SUZURI People の開発を担当しております。

私の発表では、Ruby を活用するエンジニアが現在の暗号通貨の世界で活用されている Bancor Protocol について知り、ブロックチェーンやスマートコントラクトの知識がなくても、Bancor Protocol のロジックを Ruby アプリケーションに導入出来るようにすることを目的とします。bancor を作るまでの経緯と、実際に自身のプロジェクトで導入した時の事例も踏まえて、ブロックチェーンやスマートコントラクトの技術とあわせて解説します。

トークンの流動性と取引価格発見の自動化をもたらすといわれている Bancor Protocol を自身の Web アプリケーションなどで活用したいという方にとってはおもしろい内容になると思います!よろしくお願いいたします!

RubyGems 3 & 4

1 日目 5 月 31 日 15:50-16:30 ホール Hagi にて私 @hsbt が発表します。

Ruby や Rails を用いてアプリケーションやサービスを開発する際になくてはならない RubyGems について、クライアントとしての gem コマンドの内部実装や bundler との関係性についてご紹介します。現在の安定バージョンである 2.7 についての紹介だけではなく、今年リリース予定の バージョン 3 の開発で変わること変わらないこと、バージョン 4 の開発ロードマップなどについてもご紹介します。

RubyGems は Ruby 1.8 の時代から存在する歴史のあるライブラリです。このようなソフトウェアを継続的に開発を行う際に Ruby コア開発チームのメンバーである @hsbt がどのようなテクニックやツールを駆使して、互換性を確保するように開発を進めているかをご紹介する予定です。全ての Ruby プログラマが1日に1回は実行している gem コマンドについて理解を深めたい方、ライブラリのメンテナ、@hsbt が使っているツールについて知りたい方は是非お越しください。

How Ruby Survives in the Cloud Native World

2日目 6 月 1 日 15:50-16:30 ホール Hagi にて登壇します。福岡支社のシニア・プリンシパル @udzura です。

この発表では、筆者のここ 3 年ほどのコンテナとの格闘をお話しし、その過程でどのように Ruby の強みを生かしてきたかという内容をお話しします。具体的には、mruby により開発した Linux コンテナランタイム Haconiwa の話、その Haconiwa と ngx_mruby をフル活用して基盤にコンテナを用いた Web ホスティングを作った話、そして現在開発している、コンテナのオーケストレーションを全て Ruby で行うプロジェクトmarfusha について語らせていただきます。

コンテナ化、状況に対応した動的なオーケストレーション、マイクロサービス化などに代表される、昨今のアプリケーション基盤の大々的な変化の潮流は「Cloud Native」と呼ばれています。Cloud Native なプラットフォームの広まり自体は、それを「使う」側の Rubyist にとってもメリットの大きいことかと思います。では、そのプラットフォームを「作る」側に立ってみると、どのように Ruby を活かすことが出来るでしょうか?

基盤開発でも Ruby を使いたい! という皆様にとって何かのヒントになれば嬉しく思います。

Design pattern for embedding mruby into middleware

3 日目 6 月 2 日のホール Hagi トラックで 15:50 から登壇する @matsumotory です。日頃は、チーフエンジニア兼主席研究員として、全社の技術的な観点から事業を差別化する技術を研究開発しています。

本発表では、これまで多くの mruby を使ったソフトウェアを開発した経験をもとに、Web サービスや基盤システムを支えるミドルウェア (OS とサービスアプリケーションの中間で汎用的に通信プロトコルの処理を行うサーバソフトウェアを想定) への mruby 組み込みに関する最新情報、および、そこで得られた知見を共有します。

昨今のミドルウェアは、マルチプロセスやマルチスレッドは前提で、かつ、非同期・ノンブロッキングな処理が当たり前のように実装されています。そのような複雑なモデルを持つミドルウェアに、動的な制御を目的に、性能やメモリ管理、mruby による設定のコード化を考慮して適切に mruby を組み込むには、多くの試行錯誤がありました。本発表では、数年間試行錯誤した結果得られた、わたしの考える最強の「ミドルウェアに対する mruby 組み込みの設計パターン」を紹介します。本発表を聞くことで、発表後すぐにでもミドルウェアに mruby を組み込んで Ruby で制御したくなること間違いなしですので、ぜひお越し下さい。

まとめ

その他、ビデオ録画チーム、スピーカー以外にもペパボから参加する @r_takaishi からは「仙台にあるカレー屋に行きたいです」、@kymmt90 からは「ベタに牛タン楽しみです」、@june29 からは「仙台に行くのが楽しみすぎて最近は爪がよく伸びます」とのコメントをもらっています。私 (@hsbt) が発表準備に時間を取られすぎて誰が行くのか全て把握していませんが、総勢 12 名ほど RubyKaigi 2018 に参加する予定です。

興味のある発表についてスピーカーに質問、参加している GMO ペパボのエンジニアやセッションの合間にビデオ撮影チームへのコメントなどお気軽にお声がけください。仙台国際センターにて RubyKaigi 2018 の参加者の皆さんとお会いできるのを、GMO ペパボのメンバー一同楽しみにしています。