イベントレポート Ruby

鹿児島Ruby会議02に参加しました

イベントレポート Ruby

DevRelのボブレルことボブ です。先日、鹿児島鹿児島市のmark MEIZANで開催された鹿児島Ruby会議02 へ参加したので、そのレポートをお届けします。

鹿児島Ruby会議とは

鹿児島Ruby会議は、鹿児島県で開催されるRubyプログラミング言語に特化したカンファレンスです。前回の鹿児島Ruby会議01は2019年に開催され、今回の鹿児島Ruby会議02は2023年3月4日に開催されました、実に、約3年半ぶりの開催となります。

鹿児島Ruby会議02のテーマは「Rubyで広がる世界、Rubyではじめよう」となっており、Rubyが好きな人たちがRubyを通じて広がる世界について発表し、コードを書き続けることの楽しさや意義について語り合う場となっています。多様なセッションが予定されており、非常に魅力的なイベントとなりました。

当日

東京から鹿児島へ。鹿児島空港から1時間ほどバスに乗ると会場近くの最寄駅に到着します。そのまま、市電で会場のmark MEIZANに12:00会場にあわせて到着。名札シールをはって待機です。その後、全てのセッションをお聞きしたので、以下そのレポートとなります。

Opening

yoshikouki

鹿児島Ruby会議02実行委員会メンバーのyoshikoukikurotakyによる諸注意とご挨拶。

k_ruby

Twitterのハッシュタグ#k_rubyで盛り上がりましょうと呼びかけもありましたので、私もたくさんつぶやきました。ここで、k_rubyのKはKaraimoのKということが明らかに。もう一度ロゴを見直すとお芋で噴火なことがわかりますね。

スポンサートーク一発目は、現場サポートさんによる芋とルビーと現サポ。Rubyに関する社内アンケート結果に会場がやわらかい反応で答える様子から、会場の盛り上がりを実感しました。

鹿児島からRubyではじめる新規サービス開発

yoshikoukiさんによるGMOレンシュのRails活用のお話。

開発においてマイグレーションを素早く行うことのメリットや、テーブル設計が生命線であることについて説明いただきました。また、質疑応答では決済周辺やフロントエンドのテストについて話が盛り上がりました。

Ruby に背中を押してもらったコミュニティ参加からオーガナイザーまでの道のり

えりりんさんによるRubyコミュニティ参加を通じて得たスピーカーとLTの体験談です。

Rails Girls Tokyoのコミュニティに参加。サポートを経験後、オーガナイザーになるためにプロポーザルの提出にもチャレンジ。活動の幅を広げるお話から続けることの大切さが伝わるお話でした。ご本人の弾丸ブログが公開されておりますので、おすすめです。

コーヒーブレイク

スポンサートーク+セッション二つのタイミングで休憩が入ります。コーヒーと鹿児島のお土産をいただきながら楽しく参加者の方々と交流することができました。どら焼き美味しかったです。

coffee

スポンサートークはユニマルさんによるOSSのSpearのお話でした。Static Site Generator(SSG)と静的サイトを構築の魅力が伝わりました。

QUICをRubyの世界に持ってくる活動をしています

うなすけさんによるQUICをRubyの世界に持ってくる活動のお話。前段となるRuby30周年イベントのLTの話も合わせて。RFC9000のQUICの話が展開されました。移植ストーリーの大変さが伝わりました。登壇資料はこちらのようです。

初めてRailsアプリをリリースしました!」のその後

トミーさんによるShadone(しゃどーん)というWebアプリのその後のお話。

フィヨルドブートキャンプ卒業課題で作成したRailsアプリを仕事と並行してメンテナンスを継続したとのこと。そのときに本業のための練習場として使った気持ちから、興味を持ったものを試す場所への自己認識の変化が聞いているこちらの涙腺を揺さぶりました。

ここでも、ほっこりコーヒーブレイク。最後のスポンサートークは弊社ペパボより、会場提供のお話でした。さあ、いよいよ後半です。

mrubyでマイコンの世界に足を踏み入れる

フィヨルドブートキャンプのメンターでもあるyuuuさんによるマイコンの世界に足を踏み入れようと促すお話でした。

秋月電子のキーワードに反応しつつFreeRTOSのお話に耳を傾けました。ESP32の評価基板を秋月電子で購入し、mruby(コンパイラを内包)が動く環境へ。pythonのファイル配布の形式が参考になるとのことでした。

Rubyではじめる自動テスト

大倉さんによる自動テストについてざっくり理解しようがテーマなお話。

テストがドキュメントになることや、テスト書いてもバグはあるとリファクタリングとバグの付き合い方を丁寧に解説。テストファーストを軸に、ライブコーディングではRSpecやサポートライブラリの話を交えた前半パートが実践され、わかりやすかったです。

ここで最後のコーヒーブレイク。甘いお菓子で最後の補給をして、濃い内容を見届ける準備の完了です。

たのしいRubyの構文解析ツアー

しおいさんによるテーマを意識したRubyの内側の世界のお話です。

 ruby -ye '1+2'
Starting parse
Entering state 0
Reducing stack by rule 1 (line 1327):
lex_state: NONE -> BEG at line 1328
vtable_alloc:12570: 0x0000600000dbed40
vtable_alloc:12571: 0x0000600000dbed60
cmdarg_stack(push): 0 at line 12584
cond_stack(push): 0 at line 12585
-> $$ = nterm $@1 (1.0-1.0: )

構文解析とparas.yの規則を交えたパーサーのお話。お手元のMRIで試してみてくださいとのことで、私も手元でruby -ye '1+2'を実行して、標準出力を体験しつつお話を追いました。

Rails 7.1をn倍速くした話

最後は、松田さんによるRailsの実行速度を定義し計測と改善を繰り返したお話です。

実行速度に相関がありそうな箇所を元にぶれない指標を定義。オブジェクト数を表示する機能(Allocations)を使いつつ不要なオブジェクトの生成(Object.new)を避ける改善に挑んだ軌跡でした。オブジェクト数の数字がどんどん減っていく結果が伝わりおもしろかったです。結果、その指標を軸に速度改善が見込めたことにより、徐々にRailsに取り入れられてるそうです。

まとめ

以上、イベントレポートでした。

久しぶりにオフラインそれも鹿児島の地でコミュニティの活発具合を体験できてめちゃくちゃ楽しかったです。ペパボもスポンサーとして関わったりイベント登壇したりと、業界全体をもりあげていきたいなと感じました。DevRelとしてできることをやっていこうと思います。