イベントレポート web3

Web3 Conference Tokyo 2に参加してきました

イベントレポート web3

こんにちは!2022年4月に新卒12期生として入社しました、エンジニアのpochy, ugo, yukyanです!

先日7/15(金)に、渋谷ストリームホールにて世界中からWeb3に携わる人々が集結するイベント、「Web3 Conference Tokyo 2」が開催されました。GMOペパボはスポンサーとしてブースを出展しました。

この記事では、参加レポートを共有したいと思います。

参加した目的

ペパボではペパボ3推進室が組織され、Web3に関する取り組みが進んでいます。先日、その一環としてSUZURIでNFTコンテンツからオリジナルグッズを作って販売できるようになりました

そこで、私たち新卒12期生もWeb3の知見や興味を広げ、 エンジニア研修の中で学んだ技術をどのようにWeb3という領域に活かせるのかを模索したいと感じ、参加しました。

ペパボのWeb3の取り組みについてはなぜGMOペパボがWeb3への取り組みを始めるのか - ペパボテックブログをぜひご一読ください。

ブース

イベントの1フロアでは協賛企業によるブース展示がされていました。

ペパボのブースでは、SUZURIのサンプルグッズを展示しました。

ペパボが出展したブースの様子。帽子やスリッパ、TシャツなどSUZURIの定番のアイテムを展示しました。

他にもNFTのデジタル画像から凹凸のあるリアルアートを作成するサービスのサンプル展示や、ARと暗号通貨を絡めたゲームについての説明ブースなどがありました。

後述する講演の午前の部が終了してお昼休憩に入ると、ブースフロアでは多くの人が語らい合っている様子が見られました。SUZURIのブースにも多くの人に訪れていただけました。

私たちもブースにいた方々とお話ししましたが、みなさん熱量が高くて圧倒されました。

講演

私たちは午前の部に行われた3つの講演を聴講したので、それぞれレポートを共有します。

イベントのホール内でSUZURIのCMが流れている様子

イベントのホール内ではSUZURIのCMも流れていました!

「日本のWeb3の未来」

日本発のパブリックブロックチェーンであるAstar Networkの創業者である渡辺創太さんが登壇した本トークセッションでは、日本においてWeb3は将来どうなっていくのかをテーマに日本のWeb3の現状、日本がWeb3で勝つためにはどんなことが必要かといったお話をされていました。

日本のWeb3の現状としては、税制の問題があり、トークンやWeb3ネイティブのプロダクトが生まれにくく、世界と比べて遅れているとお話しされていました。国際競争的には、Web3等の次世代産業において、日本の起業家、日本のプロジェクトがしっかり成果を出していくことが必要不可欠ということでした。

もし、税制の問題が解決したら、日本がWeb3で勝つためには、海外マーケットを視野に入れた人たちの総数を日本で増やしていくことが必要だとお話しされていました。また、日本のゲームやアニメといったカルチャーやIP(Intellectual Property、知的財産権)を活かしていく必要があるとのことでした。世界に向けての発信される日本市場に関する情報が少なく、ベンチャーキャピタルが参入しにくいという問題もあるそうです。

日本にいる私たちが日本市場に関する情報を海外に向けて発信する重要性を感じました。Web3に対する知識や知見を世界に向けてアウトプットできる力をつけていきたいです。

世界で挑戦するWeb3起業家

この講演では、海外で活躍する起業家の方々が登壇し、海外で起業しようと思った経緯や、海外で働くことの魅力、また海外で働く上でどのような工夫を行っているかといったお話をされていました。

講演の中で、「これからWeb3のビジネスに携わろうと考えている方、もしくはすでに携わっている方はいらっしゃいますか?」と登壇者の方が聞く場面がありました。体感で会場の4分の1ほどの方が手を挙げているように感じられました。こうした場をきっかけに多くの起業家が誕生するんだなと考えると、胸が熱くなるものがありました。

また、「海外と日本では、Web3のトレンドが異なる」といった話をされる場面がありました。日本でWeb3が語られるときはNFTの話題が中心になることが多く、海外ではSBT(譲渡不可能なNFT)などの技術的なトレンドが話題に上がることが多いそうです。Web3のトレンドをつかみ、最新の技術でどのようなことができるのか知るためには、海外の情報を取りに行くことも重要なんだなと再認識しました。

人口800人の限界集落が「NFT」を発行する理由

新潟県中越地域に位置する山古志という地域が、自治体の存続をかけてNFTを発行したというお話でした。

NFTとは、Non-Fungible Token(非代替性トークン)のことです。NFTとは、トークンに固有のIDを付与し、ブロックチェーン技術を用いて取引履歴を記録することで、そのトークンが唯一無二のものだと証明できるようにしたものです。NFTはトークンに紐づけられたデジタルデータの取引に使われることが多いです。

山古志地域は2004年10月の震災によって深刻な被害を受けた地域の一つでした。震災からの避難や高齢化によって山古志の住民数は半分以下に減りました。2007年に発足した山古志地域の住民グループである山古志住民会議は、人口減少をはじめとする地域課題の解決のために、特産品を紹介するイベントやドローン・VRを用いたPRなど「あらゆること」にチャレンジしました。

その中で山古志住民会議は2021年の12月に、デジタルアートをNFTとして出品しました。そのデジタルアートは、山古志の特産品である「錦鯉」をモチーフにしたものでした。そのように販売されたNishikigoi NFTは電子住民票の意味を持ち、そのNFTの購入者は「デジタル村民」として扱われます。デジタル村民はインターネット上で行われる「総選挙」を通して、NFTの収益からなる独自の財源の使途を決めることができるという仕組みです。

この施策を行うにあたっては賛否両論があったというお話もありましたが、個人的には、NFTを唯一無二な「電子住民票」として使用するというアイデアには新技術の可能性を感じました。最近のペパボのサービスでもSUZURIでNFTコンテンツからオリジナルグッズの作成と販売ができるようになったように、ペパボはWeb3の取り組みを進めていく方針をとっています。ブロックチェーンという新しい技術を用いたこれからのWebサービスを考えていく上で、この講演は視野を広げる良い機会になりました。

感想

ugo

エンジニアとしてWeb3を技術的な観点から見ていましたが、Web3プロジェクトの携わっている方の話を聞くことで多角的な視点でWeb3について知ることができました。特に山古志村でのNishikigoi NFTは、NFTホルダーをデジタル村民とし、山古志村との新しい関わり方を実現しており大変興味深かったです。

pochy

講演の中で「日本にはクリプト関連のデベロッパーコミュニティがあまりない」と話されていたことが強く印象に残っています。思い返してみれば、講演の途中で「この中で起業を考えている人?」と投げかけられたとき、多くの聴講者が挙手していました。ブースでお話しした方々も、技術者というよりは実業家としてビジネスをどのように展開していくかという話題を中心にお話しされていました。

私はエンジニアとしてペパボに採用され、今は研修を受けています。Webの世界で働く以上、Web3の潮流は無視できないものだと考えています。なので、私は技術者としてテクノロジー面からブロックチェーン関係の知識を蓄えて発信していくことで、デベロッパーコミュニティを形成していきたいと感じました。

yukyan

会場に入ってまず聞こえてきたのは、日本語ではありませんでした。そこで、このイベントには多くのバックグラウンドを持つ方々が参加しているんだなと感じ、ワクワクした気持ちになったのを今でも覚えています。

イベントが始まった後に感じたのですが、参加者の多くは今からビジネスを始めようとしている人や、もうすでにビジネスに参加している人たちだという印象を受けました。

私は今エンジニア研修中で、お話しする方は社内のエンジニアさんが多いので、こうした場で社外のビジネスに携わっている方の話を聞けるのは貴重な経験だなと感じました。業種問わず、さまざまな仕事に携わっている方とも交流を深めることで、エンジニア研修で学んだ技術をどうWeb3の領域に活かせるのかを考えていきたいと思いました。

おわりに

いかがでしたでしょうか?Web3 Conference Tokyo 2 は、Web3に対する熱量を体現したような、とても活気あふれるイベントで、私たちも活力をもらえました。

イベントの日のペパボのパートナーとのランチの会話でも、Web3の技術を用いた取り組みのアイデアがどんどん生まれるほどでした。

この記事でペパボの取り組みに興味を持った方、ご応募お待ちしております!