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ペパボのエンジニア文化を醸成するエンジニア評価制度

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こんにちは。今年の梅雨は雨が少ないといいますが、実はあれだいたい僕のせいです。ホスティング事業部チーフテクニカルリード(CTL)の pyama86 です。

今日はペパボのエンジニア評価制度のアップデート後、初の職位立候補期間が終了したので、改めてペパボのエンジニア評価制度がどういったもので、いかにして我々のエンジニア文化を醸成する根源となっているかを紹介したいと思います。

まずペパボのエンジニア評価制度は下記の図のように、CTOを頂点に、チーフエンジニア、シニア・プリンシパル、プリンシパル、シニアエンジニアの職位から成っており、CTO、チーフエンジニアを除く職位はすべてエンジニア自身の 立候補 をもとに、上位職種の面談を経た一次評価の後、経営会議を持って決定されます。

現在の構成としてはCTO1名、チーフ1名、シニア・プリンシパル1名、プリンシパル5名、シニアエンジニア13名という構成です。これに加えて、エンジニアリング・マネージャーであるCTLが事業部ごとに1名ずつで5名います。

ピラミッド

職位制度の運用にあたり、過去の立候補資料、結果についてはGitHub Enterprise上でバージョン管理されており、評価基準を積み重ねています。なぜこういったことをやっているかについてはCTOである @kentaro が 「マネージメントとはつくること」GMOペパボCTOに聞く組織開発の真髄において基準を「判例法主義」に比して述べた記事の通りです。

先に挙げたエンジニア評価制度のアップデート前は、シニアエンジニアについては立候補者の所属する部署のCTL、それ以上の職種についてはCTOの面談によって一次評価が行われていました。

今回のアップデート後はシニアエンジニアについてはCTL全員による一次評価、それ以上の職種についてはCTO及び技術部部長による一次評価へと変更されました。

シニアエンジニアの一次評価についてはより多面的な評価を行える1次評価者における共通認識を作りあげるために、CTL全員で行うこととなりました。

今回一次評価者として当事者の一人となった @pyama としては、他のCTLがどういった面を見るのか、またどのような質問を投げかけ立候補者の意見、主張を引き出すのかということが見れたのでとてもいい機会となりました。特に @pyama のペパボ公式ライバルである @shiro16 さんについては、思ってたよりちゃんとしゃべるんや・・・という感想を抱いたのが記憶にあたらしいです。

また今回 @pyama 自身もシニア・プリンシパルへ立候補したので、CTOである @kentaro との面談を行いました。

面談に当たり、立候補者は自身がなぜその職種にふさわしいのかを、エンジニア評価制度のリポジトリにプルリクエストを作成し、ペパボのエンジニアの能力の基準である、下記の3点をベースに主張する必要があります。

  1. 作り上げる力
  2. 先を見通す力
  3. 影響を広げる力

さらにはその資料は立候補者に限らず、すべてのパートナー(従業員)が閲覧可能であり、それによってどのような評価が行われたのかについてもすべて開示されます。そのようなことから自身の能力、主張が実績をもとに行われており、客観性のある事実であることが求められます。

参考までに、今回 @pyama が立候補の際に作成した資料の一部を下記に紹介します。

pyama資料

なお、たまに驚かれるのですが、ペパボのエンジニアの業績考課、グレード評価についてもエンジニア職位制度立候補資料と同じくすべてオープンなリポジトリにプルリクエストを作成し、パートナーから閲覧が可能な状態で運用を行っています。つまり誰がどのような評価で、どのようなフィードバックを得ているかということがすべて見えるということであり、評価者、被評価者ともに高い客観性のある記述が求められます。

さて、このようなエンジニア評価制度なのですが、いまではペパボのエンジニア組織の文化の醸成にかけがえのない制度となっています。

その詳細については以前CTOの @kentaro が「事業を差別化する技術を生み出す」のエントリで述べたように、高度な技術力をもとにした業績への貢献というのはもちろんなのですが、エンジニアの成長という面に絞って更に加えると、我々は時代とともに技術トレンドが変化するWEB業界において、常に自分自身をアップデートし、変化していく必要があり、自身が優れたエンジニアであると主張するに足りうる実績を、客観性のある内容で生み出し続けることこそが必要であることのように思います。

例えば、数年前のいわゆるサーバサイドエンジニアの仕事といえば、Ruby on Railsなどを利用して、APIを書いてJavaScriptでレンダリングするような仕事が主だったように思いますが、昨今ではDevOpsの台頭により、サーバサイドエンジニアがTerraformでインスタンスを作成し、Chefでプロビジョニングするといったような、一昔前のインフラエンジニアの領域まで技術領域がオーバーラップしているように思います。

この様に、時代の流れによって技術領域が広がるようなケースや、または技術深度が深まるケースもあるでしょう。いずれの場合においても、常に学び続け、変化し続ける必要があり、それらを絶対的な是とするエンジニア職位制度はペパボのエンジニア文化を醸成する根幹となっています。

さて、今回のエントリではペパボのエンジニア評価制度について紹介しましたが、次の立候補は12月となっています。言い換えれば、早く入社すると最短で12月には上位職種に立候補できるということでもあります。このエントリを読んで、ペパボのエンジニアに興味を持った方は こちらのページからペパランチョン(ペパボパートナーと一緒にランチする制度)にお申込いただき、まずはお話して、気が向いたらそのまま飲みに行きましょう! さらにエントリをかいた @pyama が直近で下記のイベントに登壇しますので、もしご都合の合う方はぜひ会場でお会いしましょう!