こんにちは、デザイン戦略チームの 咲 @satosio です。
最近、忘れたいことがある時、Macのゴミ箱にマウスでファイルを捨てるイメージと「クシャクシャ…」って効果音を頭の中で再生すると、スッと気持ちが切り替わることを発見しました。おすすめですし、私は元気です。
早速、今年2月に行ったデザイナーインターンシップの5日間を紹介していこうと思います。
この記事の目的
ペパボのインターンシップでどんなことをするかという内容はもちろん、インターンシップ運営を任されたデザイナーの役にたてればと、最後に、実際に使ったスライドを公開しています。
インターンシップのように、繰り返し発生して担当者も入れ替わっていく業務に対して、パッケージを作りアセットを増やしていくのもデザイン戦略チームのお仕事です。アセットを増やして業務の効率化をするとともに、脱属人化を行っていくのが目的です。
デザイナーインターンシップ概要
- 5日間/10:00〜19:00
- お題「SUZURIのLPをつくる」
- デザイン思考でのものづくりを体系的に学ぶ
- 少人数向け(今回は事情により1名で開催)
1日目:調査と分析
午前中は簡単な自己紹介や会社紹介をして、午後からプログラムスタートです。
まずはLPを作るにあたって、世の中にあるLPが一体どういう構成になっているのかを分析します。
今回はSUZURIと同じ分野のサービスと、よくできていると話題になったLPを調査してみることにしました。
LP全体のキャプチャを撮り、セクションごとに分割します。
それぞれのセクションで、
- 実際に書いてあること
- つまりここでは何が言いたいのか
- 見ていて感じたポジティブな点
- 見ていて感じたネガティブな点
を洗い出してkeynoteにまとめます。
このように分割することで、このセクションでは「なに」を「どうやって」ユーザーに伝えているのか、各セクションの並び順も意識して観察できます。
2日目:目的に応じて構造を考える
LPを作る前にSUZURIがインターン生へユーザーテストを行いました。これはインターン生にSUZURIアプリの理解を深めてもらう目的と、インターン生を受け入れるSUZURIにとっても貴重なユーザーテスト結果を得られるメリットがあります。また、3日目にインターン生が自分でユーザーテストを行うので、感覚を掴んでおくことにも役立ちました。
その後、昨日の調査結果をもとに、いよいよSUZURIのLPを作り始めます。
- コンセプトシートをもとに、このLPを「いつ・どこで・誰に・なぜ」見せるのかを定義する
- ユーザーが定まったら、なにをどうやって伝えたら良いかを考える
- 伝えるユーザーや目的が違う2パターンの流れをつくる
コンセプトシート
2パターンの流れをkeynoteで作る
3日目:プロトタイプでユーザーテスト
仮で画像を入れ、文言や色味の調整をしたプロトタイプを完成させます。一枚の画像にして、スマホから見られるようにしました。
ユーザーテストの流れ
社内で、イラストを描いていたり、制作活動をしていたりする3人に協力してもらい、1人に対して30分間のテストを行いました。ちなみに、30分のテストをぶっ続けで3人分おこなってしまったのが反省です。その都度ふりかえりの時間や休憩を入れないと、めっちゃ疲れます。
- 自己紹介をする
- SUZURIの利用状況について質問をする
- ウェブ、アプリでグッズを作成したことはあるかなどを聞く
- LPをスマホから見てもらう
- プロトタイプの状態の説明をする(仮である部分など)
- このLPの内容がどの程度、●●さんをダウンロードしてみようかなという気持ちにさせられるかというテストなので、共感した部分・あまり魅力にならなかった部分などを教えてもらうのが今回の目的と伝える
- LPを印刷した紙に、ポジティブな部分には赤線・ネガティブな部分には青線を引いてもらう
- その際の理由も聞く
- ダウンロードしてみようかなという気持ちになった度(納得度)をそれぞれ100点満点で点数をつけてもらう
- 点数や点差の理由を聞く
- SUZURIを使いそうな知り合いはいるか聞く
- その人にSUZURIのアプリをすすめるとしたら、どちらのLPを見せるか
- その理由と、実際に説明する際に補足するだろうなということは何か
テストのふりかえり
テスト結果から、Bの「自分で作れるよ」を伝えるLPを育てることになりました。
まず、テスト中の発言や行動で3人に共通していたことは優先度が高いと考え、対応する内容を絞ります。
- 作れるグッズが「ハイクオリティ」であるところを見せる
- 作られたグッズのラインナップを見せる
- 見出しを単語じゃなくてメリットに書き換える
- 「購入できる」ことがわかる画像やセクションを追加する
この4点を優先的に対応していくことになりました。
4日目:モックアップの作成
グッズのクオリティが高いという点を伝えられるように、会社の一眼レフで撮影をしました。どんな構図の写真が必要かというところから撮影まで自分で行います。
日中は作成に集中し、夕方あたりに第一弾のモックが作成できました。
それに対してフィードバックを行い、明日の午前中に完成を目指します。
フィードバックの一例
- Tシャツ写真はテキストに書いてあるような「丈夫 or 厚手な生地感」「カラー」を見せたい
- ブランケットの写真も、テキストに書いてあるようなメリット(厚手?軽い?実用性?)を見せたい
5日目:作成の続きと成果発表会
引き続き午前中は、写真を取り直したりなどブラッシュアップを続けます。
お昼の段階で完成とし、17時からのインターンシップ成果発表に向けて、5日間のふりかえりと発表資料の作成を行いました。ふりかえりでは、人事のファシリテーションのもと、5日間でどんなことがあったかホワイトボードにタイムラインを書いていきます。
完成形
5日間でなにをして、なにができたか、なにを学んだかなどをスライド資料にし、会社のリフレッシュスペースで発表をします。デザイナーに限らず、多くの社員が発表を聞きにきてくれました。
これにてペパボのデザイナーインターンシップは終了です。
おわりに
この後、SUZURIのデザイナーにモックが引き継がれリリースされました。(実際のページはこちら)もう少し日数があれば、コーディングをしてリリースするところまで、インターンシップで体験できるかもしれません。
社会人でも、他の企業に短期インターンとかできたらいいですね。
どんなツールを使っているのか、作業環境や業務フローを見てみたいです。