minne事業部にてwebエンジニアの @ebihara99999です。4/15より開始した中途入社者向け Onboarding プログラムである ペパボカクテル を実際にメンターとして一週間やってみた中での試みについて紹介します。
ペパボカクテルとは
4/15からスタートした中途入社社員向けの Onboarding プログラムです。 詳しくは @hsbt による紹介記事を御覧ください。
やってみるにあたり心がけたこと
私 @ebihara99999 は今年1月にペパボに入社し、ペパボカクテルがない状態で現在まで業務を行ってきました。その中で慣れるまで業務を進めていく際、正直やりづらさを感じた面も感じた面もあるため、チームのメンバーにもう少し話を聞きたいと思った時もしばしばありました。
しかしその一方で、他の方たちの業務の大変さを見ていて、あまり自分のことで負担をかけたくないなという思いもありました。私自身のこのような経緯もあり、「メンティーの不安を取り除くこと」と「メンターの負担を減らすこと」をテーマにペパボカクテルを進めています。
やってみたこと
不安を減らすために
転職直後はとにかく不安です。しかし当たり前ですがその中で色々質問しなければならず、これが神経を使う行為なのでまずこの辛さを軽減しようと考えました。Slackのスレッドを活用し、毎朝〇〇スレ(◯◯には名前が入る)を立ててもらい、その中で「〜をやる」とか「〜終わった」とか「〜でハマっててこんなエラー出てる」とか雑に書き込んでもらっています。ペパボは誰かが困っていると誰かが助けてくれる文化があり、特に質問しなくても答えてくれる可能性が高いので、このような方法で心理的な辛さを和らげるようにしています。
ペパボカクテルができるまではminneチームのエンジニア全員が集まるチャンネルで@minne_web
宛にメンションを飛ばし質問していたのですが、自分が質問するときに何回も質問しなければいけないときに辛いなぁと感じた経験があり、もう少し気軽に質問できる場が欲しいなという思いからこの方法を取っています。
色々ハマりつまりに詰まって
@minne_web
こういうエラーが起きていてどう対応すれば良いでしょうか?
と質問するより
こういうエラーが起きているけどよくわからん
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たぶん〜あたりだと思うけど、ちょっとソース見てみよ
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ああ、あてはずれた
くらいラフな感じで自分の状況を書いていて、解析している途中に答えてもらえる方が楽ですよね。もちろん、別にずっとこうしている必要はなくて、慣れたら普通の形で進めれば良いと思います。
そもそも#pepabo-cocktail
というチャンネルを作ったのも、専用のチャンネルがあった方が便利だという理由の他に「メンティーの方たちが色々分からないことを独り言のように書き込める」チャンネルがあると精神的に負担を緩和してあげられるのではないか、という仮説があったからという理由もありました。
負担を減らすために
何かの取り組みというのは、関わる誰かが辛くなるような制度だと続かないか、続いたとしても形骸化してしまいアリバイ工作的に行われてしまうと私は考えています。メンタリング制度というのはどうしてもメンターに負担が集中しやすく、メンター/メンティーともに悲しい結末に終わってしまうケースが多々見受けられますが、それこそ一番避けなければならない事態です。
この事態を防ぐために、ペパボカクテルではメンター以外のメンバーにも適切にタスクを分担することで、メンターに負担が集中しないよう工夫しています。 例えば、ペパボカクテルではメンティーとペパボのパートナーで定期的にランチに行く制度がありますが、ランチの日程の細かい調整は各自にお願いしています。行けない場合は代わりの人を見つけて日程表にPR投げてもらったり、お店の選定や当日のリマインドもメンティーやランチ同伴者に一任することでメンターが関与する必要性を減らしています。
また、Slackのスレッドを活用しているのは上述の通りですが、これはメンターの負担軽減にも一役買っています。具体的には、メンターが状況をpullする手間とメンティーが状況をpushする労力を軽減したり、メンティーの様子をメンター以外の人からも見えるようにする効果があります。
繰り返しになりますが、ペパボではSlackに困っていることを書くと誰かが答えてくれるので、メンターが忙しい場合でも、メンティーが発信さえしていればメンターが一人で悩むことはありません。オフラインで閉じたコミュニケーションではどうしてもメンターに質問や対応が集中しボトルネックになる恐れがありますが、それを解決する手段としてこの方法はとても有効だと考えています。実際、環境構築に困っている様子を見たCTL(メンターじゃない)が環境構築周りをより簡潔にするようなPRをシュッと出したり、一定の効果があるように感じています。
課題
これはペパボカクテルの課題というよりminne事業部が新入社員を受け入れる際の課題だと思いますが、現在新加入者向けのタスクは、比較的優先度の低いものをタスクとして計上しています。しかし、これらのタスクは難易度について考慮されていないため新加入者向けとしては難易度が高かったり、規模が大きいものも混在しています。このような状況で、取り組むタスクがコードレビューを経た後リリースまでたどり着くのは非常に大変です。
したがって、新入社員の受け入れをよりスムーズにしていくためには、難易度を勘案したカクテルメンバー向けの成長支援を促すタスクを別途考えていく必要があります、徐々にチームで進めていく必要があると考えています。同時に、このような課題を共有し、会社としてノウハウの共有をできればより成熟した組織になっていけるので、この取り組みを契機に徐々に改善していきたいです。
まとめ
4/15より開始した中途入社者向け Onboarding プログラムであるペパボカクテルが実際にどのように行われているか紹介しました。
ペパボカクテルが開始されてから中途入社のエンジニアがペパボという組織に馴染みやすい土壌が形成され始めており、ペパボカクテルの第一歩としては大成功ではないかと考えています。さらに今後はカクテルメンバー実際に業務に入っていくための仕組みも用意していき、より完成された仕組みにしていこうと思います。
このような取り組みに共感し一緒に進めていきたいと感じる方や、ペパボカクテルを受けてみたい方の入社を心よりお待ちしています。