はじめに
皆様、こんにちは!
CTO室 鹿児島オフィスチームのエンジニアをしていますよしこ @yoshikouki です。
本日は、3ヶ月前にリモート入社した私から完全リモートでの入社や新入社員研修の様子をお届けいたします。
本年6月よりGMOペパボはリモートワークを基本とする体制へと移行しました。
GMOペパボ、全社でテレワークを基本とする勤務体制へ移行 〜withコロナ時代における経営スタイル「新しいビジネス様式 byGMO」に基づき多様な働き方に対応〜
一方で鹿児島オフィスチームは設立当時(昨年2月)から「ロケーションフリーな開発体制を構築する」をミッションにリモート拠点としての開発体制を築き上げていましたので、大きな混乱もなく(むしろ自然な形で)リモートワークへと移行ができました。
- 各事業部を横断したエンジニア組織としてプロダクト開発をする
- ロケーションフリーな開発体制を構築する
- テック企業として、テクノロジーを活用して鹿児島を盛り上げる
そして、リモートワークへと体制移行したまさにその日に入社したのが、私でした。
この3ヶ月間を軽く振り返ってみたいと思います。
リモート入社のふりかえり
入社から2ヶ月間は新入社員研修を受けて、その後8月からOJTとして指導を受けつつ実務に当たっています。在宅勤務でしたので、この間オフィスへは一度も出社していません。
便宜上、当記事ではこの3ヶ月間のことをリモート入社と呼ぶことにします。
入社初日
入社前日の5月31日、私に第一子となる娘が生まれました!(突然の出産報告)
自分が父親になったという興奮冷めやらぬまま、入社日を迎えました。
入社日は支給PCのセットアップや会社概要の説明、入社手続きなどを行います。会社概要の説明などは全て Google Meet やSlackを使用して行われました。
新入社員研修
次の日からは新入社員研修が始まります。もちろんリモートです。
私はエンジニアとしての業務経験がなかったので(前職は理学療法士でしたのでいわゆる未経験転職)、新入社員研修は長めの2ヶ月間に設定してもらいました。
この期間でフィヨルドブートキャンプというプログラマー就職支援サービスに参加し、プログラマーとしての基礎や前提知識を叩き込みます。
私がエンジニア業務を未経験ということもあって、研修中に分からないことがそれはもう頻繁に出てきました。
そんなときは、弊社のSlackに #pepabo-cocktail という新入社員が気軽に発言・質問するための専用のチャンネルがありますので、そこで質問して助けてもらいました。
(それとは別にフィヨルドブートキャンプにも雑談タイムやペアプロなどのサポートがありました)
研修中の日報
一般的な日報は業務の終わりにまとめて作成するものですが、鹿児島オフィスチームのそれは分報の代わりも担っているため業務開始直後から日報を作成し始め、作業のたびに記載していきます。この作業は Notion というサービスを利用していて、Slack との連携により業務日報の更新通知が Slack のチャンネルに流れるようになっています。私もチームの一員としてそれに倣って、作業メモや分からなかったことなどを Notion へ書き留め、その更新通知が Slack へ流れるようにしました。
日報を書く際にこれを意識すると良いと先輩から助言されたことがあります。
「大声で作業する(Working Out Loud)」という考え方です。
その考え方を教えてもらってから、私は逐次文字にするのは業務効率下がりそうと半信半疑ではあったものの「考えてから書く」ことを辞めて、「考えていることを書く」や「書いてから考える」ことにしました。
そしてすぐにその疑いはなくなり、この考え方はリモート入社に必要なプラクティスの一つなのではないかとすら思えてきました。
リモート入社のベタープラクティス
ベタープラクティスと大げさに表現してみたものの、その内容は単純でして「行動だけでなく思考も見える化しよう」ということです。
では、なぜ思考まで見える化することが良い取り組みなのか。
理由は3つあります。リモート入社での実際の体験も振り返りつつ紹介します。
周りからの助けを得やすくなる
「研修課題で作成中のアプリがちゃんと動いてくれない・・・(困っている状況)」
「これが原因かな?(推測・思考)」
「これを試したけどダメだった(行動とその結果)」
という変遷やコード・ログを日報に残していると、それを見た先輩がヒントをくれるということが数え切れないほどありました。
ただヒントをくれるだけでなく「その方法よりAの方がこういう理由でいいよ〜」という理解がより深まる助言をもらうことも多かったです。
重要なのは、お互いの時間に干渉しない点です。
先輩パートナーやメンター(新入社員にはメンターが就く)も自分の通常業務がある中で私のメンタリング業務をこなしています。
「いつでもどんな内容でも質問してください」と言ってもらえるので質問をしやすい環境なのですが、一方で日報を介したメンタリングに何度も助けられました。
注意点があるとするなら、本来質問するべきことまで日報に記すだけで済まさずに、能動的に解決すべきことは質問などの手段を使って解決すべきだということです。
それ以外のことなら日報に記すのも効率のいいやり方だと思います。
フィードバックを受けやすくなる
Notion 日報の更新通知を見たメンターや先輩パートナーが良かった点・改善できる点をフィードバックをしてくれたので、自分の取り組みを振り返って反映することができた上にモチベーションが強く上昇しました。
これが個人的に最も嬉しかったことで、リモート入社であっても寂しい思いをすることもなく毎日楽しく過ごせたのはこのお陰によるところが大きいです。
改善点をフィードバックされたときは身が引き締まる思いですが、それ以上にたくさんの良かった点を褒めていただいていたので、嫌な思いをすることもなくむしろ奮い立っていました。たくさんというのは、具体的に8:2くらいの割合で褒めてもらっていた体感です。
自分の思考が整理・具体化される
文字に起こすことによって得られるメリットは多々ありますが、肌身で感じたのは以下の4つです。
- 可視化の試みによってプロセスがより具体化される
- 書き出されたメモを整理することで思考が論理化される
- 可視化された思考・行動・結果を客観的に評価できる
- 未来の自分や同じ道を辿る誰かの助けになる
前半3つはメリットが抽象的なのでピンとこないかもしれませんが、これは「いつもは意識しないけどそういえば凄く役に立っていた」と生活の一部になっているような感覚です。
乱暴かもしれませんが、普段から分報や行動ログをとる習慣のある人には分かるがやらない人には分からない感覚とも言えます。
私がこのありがたさを痛感したのは、とある事情で半日間Notionを使えなくなったときです。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、業務効率が半減したかのようなやり辛さを感じました。
入社するまでは逐一メモをとる習慣なんてなかったくせに、たった2ヶ月程度でなくてはならない存在になっていました。
4つ目のメリットに関しては言うまでもないと思いますが、「あれ? これ前もやったけどどうすんだったっけ?」というときに以前の日報を見直すと一発解決するという分かりやすいメリットです。
また助けてくれるのは以前の自分だけではなく、過去の先輩パートナーの場合だってあります。実際、私は現在取り組んでいるOJTで先輩パートナーが残してくれた業務記録にとても助けられています。
まとめ
さて、今回は私がリモート入社で大切だと感じたことについて紹介しました。
昨今、リモートワークへと転換する企業が世界規模で増加しています。
一方で、リモートワーク体制での入社は、自分(新入社員)が何に困っているのかを伝えることや先輩がどのように業務へ取り組んでいるのかを盗み見る機会が少なく、不便な点も少なからずあります。その不便に戸惑っている新入社員や教育担当者の方も多いでしょう。
そのような方々に少しでも参考にしてほしいと考え、創設当時からリモート拠点として活動してきた鹿児島オフィスチームのノウハウを共有しました。
GMOペパボのリモート入社について次のような記事もありますので、よかったらチェックしてみてください。