登壇レポート minne SUZURI

Claude Code実践テックトーク:asken × GMOペパボ × Omiai 3社合同LTイベントを開催しました

登壇レポート minne SUZURI

はじめに

GMOペパボは、asken株式会社(以下asken)Omiai株式会社(以下Omiai)との共催イベント「Claude Code実践テックトーク」を2026年2月24日に開催しました。

本記事では、当日の様子やGMOペパボのパートナーの登壇セッションハイライトをレポートします。

イベント概要

今回のイベントは、Claude Codeを開発で活用しているものの、実際の開発現場で「どう使い込めばいいのか」「どこまで任せていいのか」といった課題を感じているエンジニア、プロダクト開発に関わる方に向けた、Claude Codeの実践ノウハウ共有イベントとして企画されました。

asken、GMOペパボ、Omiaiの3社から、ドキュメント作成、実装補助、レビュー、思考整理など、日々の業務の中で実際のユースケースを紹介いたしました。

項目 内容
テーマ 「Claude Code実践テックトーク」
日時 2026年2月24日(火)19:00 〜
対象聴講者 Claude Codeを業務で使用しているエンジニア、社内でのAIツール活用に課題を感じているエンジニアリングマネージャー、他社がどこまで使いこなせているか知りたい方
発表順 タイトル 登壇者(敬称略) 企業
1 Claude Code の Skill で複雑な既存仕様をすっきり整理しよう 髙橋 佑一朗 asken
2 Claude Codeマーケットプレイス運用の実践 深野 悠吾 GMOペパボ
3 PRが出るまでの課題をClaude Codeで仕組み化した話 太田 龍乃介 Omiai
4 BedrockをClaude CodeでProviderとして使用 中山 一仁 GMOペパボ
5 Androidエンジニア、Claude Codeを指揮してAWSを超越する 佐藤 忠 asken
6 Claude Code形骸化させない。KPI設計とチーム別導入 大森 翔太朗 Omiai

GMOペパボ登壇内容のハイライト

本セッションでは、GMOペパボ・asken・Omiaiの3社から各2名、計6名のエンジニアが、10分の発表を行いました。

1. 全自動で回せ!Claude Code Marketplace 運用術

登壇者:ugo(事業開発部)

ugoの登壇の様子

事業開発部のugoより、社内におけるClaude Codeの活用を「個人のツール」から「組織の資産」へと昇華させるためのプラグインマーケットプレイス運用について発表しました。

  1. Marketplaceによる「業務・知見の標準化」

    Claude Codeにはスキル・フック・エージェント・MCPサーバーをまとめた「プラグイン」を共有・配布する「プラグインマーケットプレイス」という仕組みがあります。ペパボでは社内向けに「pepabo-marketplace」を構築し、コーディング支援にとどまらず勤怠承認・稟議の起案や添削・スライド作成・SUZURI API連携など業務全般をカバーする23のプラグイン※1を共有しています。

    ※1 2026/3/6時点では59個

  2. 人が介在しない「自動化された追加プロセス」

    マーケットプレイスの運用では「コンフリクト」「使われない」「似たスキルの増加」という3つの課題に直面しました。コンフリクトはmainへのPush時にAI Agentが該当PRを検出しmarketplace.jsonを再buildすることで解消。認知の問題はPRマージ時にGitHub ActionsとDify経由でSlackへ自動告知する仕組みで対応。似たスキルの増加はPRオープン時にClaude Codeが既存プラグインと比較し統合を提案・自動実行する仕組みで解決しています。これらの自動化により、量の増加・品質の維持・認知の拡大・改善のフィードバックという好循環が自律的に回り続けています。

  3. 日々の業務をスキルによって標準化する

    あらゆる業務をClaude Code上で行うことで、セッションログからスキル化できるタスクを発見するプラグインもあります。Claude CodeはCLI・API操作だけでなくブラウザも操作できるため、稟議や経費精算といった非コーディング業務もプラグインにできます。これにより、個人のプロンプトや手順に依存することなく、誰もがプラグインのインストールだけで同じ手順で業務を実行できる体制をマーケットプレイスにより実現しました。

2. AWS Bedrock Guardrailsによる機密情報保護の理想と現実

登壇者:中山一仁(@kazuhitonakayam / SUZURI・minne事業部)

中山の登壇の様子

SUZURI・minne事業部の中山より、Claude Codeを組織へ安全に導入するためのセキュリティ実装と、AI時代の開発プロセスを加速させる「3段階パイプライン」について発表しました。

  1. Guardrails導入の試行錯誤:巨大なシステムプロンプトの罠

    AI活用の安全性を高めるため、AWS Bedrock GuardrailsのPII(個人情報)フィルターを用いた検証結果が報告されました。当初は機密情報の入出力を自動ブロックする理想的な運用を目指しましたが、ここでClaude Code特有の仕様に直面します。Claude Codeが背後で送信する「巨大なシステムプロンプト」自体がフィルターに接触してしまい、挨拶などの無害な入力さえも全ブロックされてしまうという、実践的な「ハマりどころ」が浮き彫りになりました。

  2. 原因:デバッグから得られた知見

    この問題を解決する過程で見えてきたのが、モニタリングの難しさです。標準のCloudWatch Logs(invocation logs)では「ブロックされた事実(INTERVENED)」しか記録されず、具体的にプロンプトのどの部分が検知されたのか特定できません。そこで、apply-guardrail APIを用いてテキスト断片を逐次テストする手法で検証。システムプロンプト内の特定のメールアドレスがPIIとして誤検知されていることを突き止めるなど、一歩踏み込んだデバッグプロセスを紹介しました。

  3. 人間をボトルネックにしない「3段階パイプライン」

    セキュリティの議論に加え、AIがPRを量産する時代にふさわしいレビューフローの再構築についても語られました。具体的には、AIがコードの文脈から「影響範囲」を分析し、リスクに応じたサイズラベル(size/XS〜XL)を付与。タイポ修正や依存ライブラリ更新といった「size/XS(低リスク)」なPRについては、AIレビューのみで条件付き自動マージ(Auto Merge)を実行する仕組みを構築しました。これにより、人間は決済ロジックの変更など、本来集中すべき高リスクなコードレビューにリソースを割けるようになりました。

全体を通して

懇親会では、参加者の方から「エンジニア以外にもClaude Codeを使ってもらうために、Skillを整備するという方法があるとヒントをもらいました」という感想をいただき、とても嬉しかったです。開発プロセスの中でClaude Codeをどう活用していくかは、私自身まだまだ手探りな部分もあり、他社の実践から多くのヒントをいただける貴重な機会となりました。

askenさん、Omiaiさん、ありがとうございました!共催していただいた2社の発表内容は下記からご覧になれます。

当日の様子は、ハッシュタグ #ClaudeCodeTalk でもご覧いただけます。

おわりに

GMOペパボでは今回のようなイベント開催を、今後も検討しておりますので、今回は参加できなかった方はご期待ください。