ruby イベントレポート

RubyKaigi 2017に参加してきました

ruby イベントレポート

こんにちは。EC事業部の@kymmt90です。

先日、9/18(月)から9/20(水)まで広島市の広島国際会議場で開催されたRubyKaigi 2017では、Rubyコミッタかつ執行役員CPOの@hsbtが登壇し、また、ペパボがWater Sponsor/Video Sponsorとして協賛しました。今回、このようなRuby Kaigi2017に参加してきたので、その内容についてご紹介します。

@hsbt "Gemification for Ruby 2.5/3.0"

初日の9/18(月)に、@hsbtからRuby 2.5/3.0に向けたStandard LibrariesのBundled Gems化 (Gemification) について "Gemification for Ruby 2.5/3.0" の題で発表がありました。

Rubyのライブラリの現状についての事前知識は、以前に本テックブログの次のエントリで@hsbtから紹介があったとおりです。

Ruby本体に添付されているライブラリ(標準添付ライブラリ)には、Standard Libraries, Default Gems, Bundled Gemsという3種類のものが存在しています。現在、Ruby 2.5/3.0に向けてこの標準添付ライブラリのGemificationが進められています。

Gemificationでは、require せずともRubyスクリプトから利用できるStadard LibrariesをBundled Gem化してRuby本体と切り離す作業が進められています。これによって、Ruby本体と独立にgemをアップデートできるようになったり、GitHub上で管理されるようになるのでパッチを出す敷居が下がる、などといったさまざまな利点があります。Ruby 3.0への展望として、すべてのStandard LibrariesとRubyGems依存のないDefault GemsをBundled Gems化していく予定とのことでした。

全体を通じて、Rubyistが日頃から利用しているであろう標準添付ライブラリがいかにして管理/構成されているか、また、今後どうなっていくのかについて知ることのできる発表となっていました。

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Water Sponsor

RubyKaigi 2017では、ペパボはWater SponsorとしてミネラルウォーターをRubyistのみなさんに提供させていただきました。このミネラルウォーターは次の写真のように、

  • ペパボの提供するホスティングサービスであるロリポップ!
  • 技術基盤チームのプリシンパルエンジニア@udzuraを中心に開発中のmruby製Linuxコンテナ作成ツールHaconiwa

をあしらったラベルのペットボトルに入った特別仕様となっていました。

特別仕様ラベルのミネラルウォーター

当日は次のようにペパボブースにペットボトルを大量デプロイしていました。

ペパボブースの様子

当初は2400本ほどの圧倒的在庫があったミネラルウォーターですが、参加者のみなさんの水分補給に貢献しつつ、最終的にはほぼ完売状態となりました。ありがとうございます。

Video Sponsor

上述のWater Sponsorに加えて、会期中のセッションの録画をVideo Sponsorとしてスポンサードしました。ペパボからは、録画チームのメンバーとして業務プロセス革新室の@Umazuraが参加しました。録画チームによるセッションの動画はYouTubeで現在配信中です

所感

私にとって、Rubyに関する大きなイベントに参加するのは、このRubyKaigi 2017が初めての経験でした。Matzさんをはじめとする方々によるKeynoteや、Rubyや周辺ツールの内部実装やパフォーマンスに関するトークなどに加えて、スピード感と内容の濃さに圧倒されるライトニングトークもあり、技術的に尖った内容のセッションが3日間にわたって続いたことが非常に印象的でした。

個人的には、@onkさんのWeb APIに関するトーク@jules2689さんのBootsnapをはじめとするアプリ起動高速化のアプローチに関するトークは興味深く聞かせていただきました。

あらためて、RubyKaigiスタッフのみなさま、スピーカーのみなさま、参加者のみなさま、ありがとうございました。