登壇レポート

ペパボ・はてな技術大会〜インフラ技術基盤〜@福岡を終えたボクが思うこと

登壇レポート

 最近の口ぐせは「30過ぎたら顔だけじゃ食っていけない」ムームードメインで開発エンジニアをやっています@pyama86です。今日は7月9日にペパボ福岡支社にて開催いたしました「ペパボ・はてな技術大会〜インフラ技術基盤〜@福岡」のレポートをお届けしたいと思います。

 まずこの技術大会について、はてなブログはてなブックマークをはじめ、多くのWEBサービスを運用されている株式会社はてなとペパボの共通点として、歴史ある大規模なWEBサービスを運用しているという点があり、その運用の中で生まれたノウハウや、開発した技術、または開発していく技術について、これからエンジニアを目指す大学生をターゲットに届ける場という位置づけでした。結果的に大学生だけではなく幅広い層のエンジニアにリーチすることができ、反応を得ることが出来ました。また、双方の企業共にエンジニアのアウトプットを重視しており、濃い内容の発表が多かったと感じております。さらには共に歴史あるサービスを運用しつつも、運用に対するアプローチが異なっている点が多く、そこに企業の特徴が出ており面白かったです。それでは発表資料に私のキレッキレのコメントを添えて見ていきましょう。

自律制御するWebサービス基盤の権限分離と性能の両立

 トップバッターはペパボ研究所@matsumotoryがペパボの提供する超高集積ホスティングサービス「ロリポップ!」を題材に、自身が開発したOSSを活用し、セキュリティと性能を両立させ、さらにはサーバのリソースや、負荷コントロールに「なめらかなシステム」を適用し、統計的な手法から自律制御出来るような仕組みを実践していくという内容でした。なめらかなシステムを語るときに現在は多くの文脈でWEBサーバの自律制御が挙げられているので、よく誤解されがちですが、資料中に挙げられているコンセプトを読むと理解が深まって良さそうです。

Mackerelにおける時系列データベースの性能改善

 二人目は、はてなの@y_uuk1さんから、エンジニアをワクワクさせる「直感的サーバ監視サービス」Mackerelで利用しているGraphiteで発生したディスクスラッシング問題に対して、Linuxページキャッシュの仕組み、システムコールまで踏み込み、最終的にはcarbonにPull requiestし解決したという内容でした。Mackrelの監視サービスという性質上、被監視サーバからのmetricsを全て保存、いつでも参照できる状態にしておく必要があり、1,000,000metrics/min以上の書き込みに対応するだけではなく、さらに次世代の時系列データベースへの刷新を行い、現状の1分ではなく、1分以下の粒度のmetricsを収集しよりリアルタイム性の高い監視にチャレンジしていくとのことで、技術はもちろん、さらには利用企業としては期待感しか生まれない内容でした。y_uuk1さんは弊社CTOとも非常に交流が深く、仲が良い様子なので、今後もチェックしていきたいと思います。

STNS 〜点と線を結び新しい何かを作るコト〜

 三人目は、私、@pyama86から煩雑化したLinuxユーザー管理を統合管理する認証基盤STNSについて発表させていただきました。STNSはTOML形式の設定ファイルを元に、シンプルなLinuxユーザー管理を提供します。導入のコストが非常に低いことが特徴であり、ペパボでの運用事例を含めてお話させていただきました。これまでユーザー管理をしていなかった、またはLDAPでの運用に疲弊してしまった方、試してみてはいかがでしょうか?

計算量と僕とWeb開発

 四人目は、はてなの@ichirin2501さんからゆるふわと言いつつ、全然中身がゆるふわではない、競技プログラミングから成る確かな経験を元にした勘でボトルネックを検知し、それを論理化し、わかりやすい話に落とし込んだ発表でした。誰しも普段開発していて「このループ遅そう?」ということをなんとなく感じることってあると思うのですが、ichirin2501さんはその「なんとなく」の計算量を見積もれる経験があるので、資料中のようなアプローチに至るまでが早いのだろうなと感じました。

サービスに寄り添うログ基盤 - ログ収集のその先に -

 五人目は、ペパボの@monochromeganeさんから、国内最大級のハンドメイドマーケットサービス minneで開発、活用しているBigfootについての発表でした。アプリケーション層で出力する、いつ、だれが、なにをやったかが特定できる行動ログを収集し、活用することに着目した内容でした。一言に活用というと色々あると思うのですが、最終的なゴールはより多くのお客様にサービスをご利用いただき、サービスが成長していくことだと考えており、その視点で見ても分析結果から仮説を立てられるような仕組み、動的フィードバックによるなめらかさの実現など今後も楽しみな内容となっています。

仮想化基盤のリソース最適化

 六人目は、はてなの試用期間が終わり、クビにならなかった@taketo957さんから歴史あるサービスにおけるXenのDom0、DomUの配置の最適化についての発表でした。資料を読んでいただければわかると思うのですが、新卒で入って数ヶ月でここまで構成のこと考えてるのか!!と驚かされました。ハイパーバイザーにどれくらいのVMを収容するか、VMのサイズは適切か?という問題についてはペパボでも課題に感じているところであり、それを定式化し、コードを書いて検証しているのが非常に良いなと感じました。

若手インフラ座談会

 イベントの最後は、はてな、ペパボの若手インフラエンジニアによる座談会を行いました。

座談会開始前に、会場に挙手アンケートをとったところ、インフラエンジニアになりたい方は1人しかいなかったのですが、座談会の最後に再度アンケートを取ったところ全員がインフラエンジニアになりたいという充実した内容の座談会でした。個人的には、はてなの@yoyogidesaizさんが全く新卒感がなく、終始ツボってしまっていましたが、座談会で出た話で新卒研修において企業ごとの大きな違いがあり、はてなは実務的な研修の後、配属、即実戦投入、対してペパボは1年近い期間を研修に充て、色々なサービス、レイヤーの研修を受けてから配属という感じで、そういった背景が話している内容にも反映されているなと感じるところでした。

最後に

 今回はじめての合同の取り組みであったわけですが、事前の準備から、事後の打ち上げまで随所でスタイルが似ているなと思う箇所がありました。それは恐らく10年サービスを続けている企業風土のようなものが起因していると思うのですが、こればかりは時間を積み重ねて醸成されるものでなかなか出会えないパートナーだなと感じました。

今後もはてな、ペパボで定期的に技術大会をやっていきたいと考えており、様々なレイヤーの情報をお届けしていきますので、ぜひご期待ください。

おまけ

当日捕獲された野生の@udzuraさんが司会をしてくれました。写真は、「本日は技術大会ですが、みなさんは技術大会ですか?」のコール&レスポンスがややウケした瞬間です。


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