Ruby 登壇レポート

RubyKaigi 2016 〜登壇とスポンサーのご報告〜

Ruby 登壇レポート

登壇前の壇上から

こんにちは。技術基盤チームの@udzuraです。これはテックブログです。

先日行われましたRubyKaigi 2016に、私を含めペパボのエンジニアが2名登壇しました。また、ペパボはRubyKaigiのゴールドスポンサーとして、当日の歓談室のお菓子を提供させていただきました。それぞれの内容について、この場をお借りしてご報告させていただきます。

@udzura の発表「Welcome to haconiwa - the (m)Ruby on Container」

初日には、私の方からHaconiwaと言う、mrubyで書かれたコンテナについての発表をさせていただきました。発表資料は以下です。


Haconiwaは、@udzuraを中心にペパボの次世代基盤の一環として開発している、オープンソースのコンテナエンジンです。特徴として、Dockerのようなコンテナエンジンが「全部入り」志向なのに対し、Haconiwaは様々なコンテナ技術要素を組み合わせてコンテナを作ることができます。例えば必要最低限のホスト環境からの隔離を行うことで軽量なコンテナを作ったり、などです。あるいは新しいホスティング系のサービスの基盤など、様々なことに利用できるのではないかと考えています。

また、RubyのDSLを利用して必要な属性を柔軟に利用できるところも興味深いのではないでしょうか。

Haconiwaはまだまだ鋭意開発中ですが、現在の段階でも一通りのコンテナの作成などの機能を利用できます。是非お試しください。

@hsbt の発表「How DSL works on Ruby」

そして二日目には、Rubyのコミッタで、ペパボのチーフエンジニアでもある@hsbtからRubyのDSL(Domain Specific Language)とRakeの話をしました。

メンテナである@hsbt直々のRakeの内部実装についての解説やCapistranoなど内部利用されているシーン、Thorとの比較、また将来の開発の展望についての話がありました。

それに加え、今までありそうでなかったRubyの内部DSLの実装パターンについてのまとめなどがあり、大変興味深い発表だったのではないでしょうか。

お菓子スポンサーについて

また、ペパボは先述の通りお菓子スポンサーとして、三日間にわたって様々なお菓子をRubyistの皆さんにご提供しました。様子の一部です。

ペパボのお菓子ブース

堅い八つ橋派も安心?

おかげさまで大変好評をいただいたようです。宇治抹茶のように濃いめの発表が多いRubyKaigi、脳へのエネルギーの供給に少しでもお役に立てたのであれば光栄です。

今回のスポンサーに当たって、@june29をはじめもろもろの企画や調整をした同僚各位にこの場をお借りして感謝を。ありがとうございました!

所感

今回のRubyKaigiも、Rubyの内部実装に深く踏み込んだ様々なトークや、毎年勢力を増すmrubyに関する内容など、Ruby界隈の変化を捉えつつ、テッキーで素晴らしい内容だったように思います。

個人的にはmrubyのシステム開発への利用シーンに注目しているので、@drbrain氏mruby-cliのトークやFranck Verrot氏のHijacking syscalls with mrubyは非常に興味深く聞きました。

また、メインホール発表者のみむらさんをはじめとした同世代のRubyistのやっていきは非常に刺激になりました。Haconiwaをこれからもっとやっていくぞ!

まとめ

ということで、ペパボにとっても私にとっても様々な実りのあるRubyKaigiになったと思います。皆様はいかがでしたでしょうか? ぜひ、ペパボメンバーの発表など、RubyKaigiへの感想をブログに書いていただければと思っております。

最後に、今年のRubyKaigiの企画運営をしてくださったスタッフの皆さんと、全世界から集まったスピーカーの皆さん、ご参加いただいた皆さんに感謝を述べさせていただきます。どうもありがとうございました。

ペパボは、これからも技術やコミュニティ活動を通して、Rubyへの貢献を続けてまいります。